筒井康隆「アホの壁」
この題材にこの作家、というのが正に当てはまる本である。
無意識にアホな場合は無価値であるが、
意識的にアホになれれば価値が生まれるということがわかる。
価値のあるアホには需要がある。
筒井康隆はSF小説で数多くのヒットを出しているが、
SFは常識では考えられない世界をあたかも存在するかのように描かれるものだ。
小説だから受け入れられるが、普通に語り回ったところでアホにしか思われない。
また心理的にアホになってしまう可能性があるのが、
他人の思想に犯されてしまっている状態である。
あたかも良いことだと思わされ、思い込み、アホなことをやらされてしまう。
これも壁を越えてしまった一例だ。
普段仕事をしていて思うこととしては、
会社の仕事なのに、他人の状況を考えずに個人の意見を口に出す人間が多いということだ。
言い方は悪いがテーマなので書くとアホだと思う。
そういったとき僕は、人の振り見て我が振り直せと思い、身を引き締めるのだ。
「アホの壁」では戦争にも言及している。
これはほぼ引用になるが、
戦争をなくすためには、全人類を文化人にすれば良い。とフロイトはいう。
でもそれはユートピアだとも、フロイトは言っている。
なぜなら、戦争の原因は貧困や差別感情によるものであるから。
しかし筒井康隆はこういう。
世界中の貧困をなくすことは難しいかもしれないが、
世界中の人々に教養を与えることは難しいことではないだろう。
僕も同じような意見を持った。
自然保護やらCO2削減とかと政治的に議論して金や時間を使っていないで、
今生きている世界の人々に、同等の教養を与える努力をしていくべきだと思う。
世界の中でも高い教養を受けられた人々が考えるべきは、そういうことであるべきだ。
世界の文化レベルが同等になれば、
未来に生きている人々が自分たちで、世界を良くするように動き出すのではないだろうか。

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